Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lisez 光り合ういのち (ひかりあういのち) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 439 caractères · 263 écrans
夜空には仄かに新月が立っていた。私は少年の髪の香を嗅ぎながら不安と愉楽とを交々味わっていた。
「僕を可愛がって下さい」
と彼は突然言った。
「だって君は宮本君のものじゃないか」
「あなたが好きです。……日記でも見せます。あなたの事が毎日書いてあります」
それはうそではあるまいと私は思った。だがこの少年のは愛よりも感覚なのではあるまいか。そして水性で、こうしたローマンスじみた事が好きなのではあるまいか――私はそう思った。私たちは学芸の話をする事は無かったし、向上のモチーフも二人の交わりには見出だされなかった。あるものは情緒と感覚と、それらがかもし出すセンシュアルな美感――甘美感であった。それは私のたましいの本当に求めるものではなく、それ故に何か低められる感があった。がそれと知りつつやはり引きずられた。
「河原へ下りて見ません?」
とやはり少年がイニシアチヴをとった。私たちは堤を下って、竹藪の間をくぐって、人気のない松崎という部落の方の川岸に出た。やはり手をつないだままで。
川瀬のささやく音が聞えた。螢が迷っていた。私達は夢のように暫らく無言で川岸を歩いた。