Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lisez 光り合ういのち (ひかりあういのち) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 439 caractères · 263 écrans

Aozora Bunko

私が五つの秋、二つ年下の妹重子が、五里はなれた三次という町の叔母の家へ養女に貰われて行った。もとよりそんな事情は後になって知ったのだ。その時は子守に連れられて、車に乗って行く妹を店の格子にすがって私は見送った。幼なごころに何とも言えない淋しい気がした。それから私は毎日毎日妹の帰って来るのを待った。やはり格子にすがって、妹の去った道の方を帰って来はせぬかと、長く見て立っていた。しかし妹は帰って来なかった。これが私が幼な心に哀別というものを知った初めだ。私はウロ覚えに、母が三次から帰った子守と話していた会話の一節を覚えている。それは叔母の家の直ぐ後には、綺麗な川が流れているということ。重子は初めは家へ帰ると言って泣いたが、なれた子守がついているのと、叔母夫婦がとても可愛がるので、なついて忘れて来たこと。重子を置いて、かくれるようにして、帰って来るのは辛かったことなど。

私は幼なごころにその川を心に描き、今はちがった家で遊んでいる、帰って来ぬ妹のことを思ってひとりで泣いた。その悲しみはハッキリ覚えている。

重子を養女にやったわけは、私の父母には子供が七人あり、私の外は女の児ばかりで、どうせ他家へ嫁にやらねばならぬのなら、子供のない叔母が是非にと欲しがるので、物心のつかぬうちにと養女にやったのであった。