Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いちょう
公孫樹
豊島 与志雄
Lisez 公孫樹 (いちょう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 764 caractères · 20 écrans
「公孫樹は不思議な木だって、どうしてだい。」
そんな風に私は問いかけざるを得なかったのである。すると、吉住はなお憂欝な顔付になったが、やがて料理を食ったり酒を飲んだりしてるうちに、変に眼をぎらぎら光らしてきて、向うから進んで、次のようなことを話しだした。
僕の家の庭の隅に、大きな……というほどでもないが、可なりな公孫樹が一本ある。あんな往来にあるのなんかより、もっと美しい瑞々しい若葉を出してるし、秋には真黄色になって、庭一杯落葉が散り敷く。いくら枝を刈り込んでも、すくすくと威勢よく伸び上ってゆく。いつ頃誰が植えたものか分らないが、小さい時にその落葉を拾って遊んだという記憶はないし、その代り、末の妹なんかがそうして遊んでた記憶はあるので、多分僕の生れる頃に小さいのが植えられたのだろう。いや、僕が生れるより一二年前に植えられたのに違いない。なぜなら……。
だが、それは先の話だ。公孫樹というものは早く大きくなるものだね。もう立派な大木になっている。
その庭の隅の公孫樹を、父は大変大事にしていた。なぜだか僕には初め分らなかった。今でもよくは分っていないが……。