Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きかくとさんぞくととのさま

其角と山賊と殿様

山本 周五郎

Lisez 其角と山賊と殿様 (きかくとさんぞくととのさま) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 948 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

上段には面を蔽った男が一人、七八人の女達に囲まれて傲然と構えているし、広間には髭、月代を伸ばした異装の男達が、これも女達に酌を執らせてい並んでいた。女達はいずれも誘拐されてきた者と見え、衣服も髪かたちも区々であったが、みんな眼を泣腫らして、ぶるぶる顫えている様子だった。

「これ、そこの裸の男」

其角が末席に座ると、上段にいる頭領らしい男が声をかけた。

「貴様は幸運な奴じゃな、今宵は儂の祖先の百回忌で、女三人、男五人を生贄に祭る日じゃ、貴様が男では五人め――最後の贄になるのじゃ、名誉であろうが」

其角は胴顫いの出るのを止めることができなかった。

と――その時、

「ひ――!」

と言う若い女の悲鳴が聞えてきた。すると上段にいる頭領は愉快気に、

「襖を明けろ、贄を肴に呑もうぞ」

「はっ」

手下の二人が立って、次の間の襖をさっと左右へ引明けた。其角はひと眼見るよりあっと叫んで眼をつむった。

次の間には大きな炉が切ってあって、火が烈々と燃えている、その火の上へ、天井から鉄の鎖で縛りあげられた半裸体の女が、逆さ吊りに吊り下ろされているのだ。

「ひ――!」

喉も裂けよと悲鳴をあげて、白い手足を蛇のようにのたうつ女。