Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とううん

凍雲

矢田 津世子

Lisez 凍雲 (とううん) de 矢田 津世子 (やだつせこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 121 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

仙太は赤子を忘れたように、腕組みをして黙りこんだ。そして、気力なく立ち上り、自分から薬をとりに医者の家へ行った。

新町の通りで、時二郎に声をかけられた。

「仙太さん、なんと、窶れたなあ」

「仙一が具合わりくてな」

「そうかい、大事にな」

時二郎は行きすぎてから戻ってきて、

「お前、知ってるかい。お高さん、あさって県下から帰って来るってな」

「俺にあ用はねえ」

と、仙太は横を向いた。

翌々日、空は晴れあがっていたが、街道にはまだ処々に水溜りがあった。

仙太は、弱々しい寝息を立てている子供の傍で、久しぶりに髭を剃った。鏡の中の顔を見、子供の顔を見た。どっちも、げっそり痩せていた。

午すぎて、仙太は、山へ行く、と言ったなり黒をつれて家をとび出した。

「全で子供みてえなもんだな。好き勝手なことばかりして……」と、母親は愚痴っていた。

駅からの往還を町へ三丁手前の七曲りの松の傍まで来た時、仙太は時計を見た。そして根かたに寝転んだ。

馬車は一時三十五分に一台通った。仙太は立ち上ったが、また、寝転んだ。そして、そのまんま、ぐっすり眠った。

はっと気がつき、しまったと思った。