Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わかれたるつまにおくるてがみ

別れたる妻に送る手紙

近松 秋江

Lisez 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) de 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 985 caractères · 103 écrans

Aozora Bunko

、第4水準2-88-74)八百を言っていると思いながら、聞いていれば、聞いているほど、段々先方の言うことが真実のようにも思われて来た。そうして憐れな女、母子の為に、話の大学生が憎いような、また羨ましいような気がした。

「ひどい大学生だねえ。お母さんが――さぞ腹を立てたろう。」

「そりゃ怒りましたさ。」

「無理もない、ねえ。……が一体如何な人間だった? 本当の名を言って御覧。」

女は枕に顔を伏せながら、それには答えず、「はあ……」と、さも術なそうな深い太息をして、「だから、私、男はもう厭!」傍を構わず思い入ったように言った。「私もその人は好きであったし、その人も私が好きであったんですけれど、細君があるから、何うすることも出来ないの。……温順しい、それは深切な人なんですけれど、男というものは、ああ見えても皆な道楽をするものですかねえ。……下宿屋の娘か何かと夫婦になって、それにもう児があるんですもの。」

「フム。……じゃ別れる時には二人とも泣いたろう。」

「えゝ、そりゃ泣いたわ。」女は悲しい甘い涙を憶い起したような少し浮いた声を出した。

「自分でも私はお前の方が好いんだけれど、一時の無分別から、もう児まで出来ているから、何うすることも出来ない、と言って男泣きに泣いて、私の手を取って散々あやまるんですもの。