Classiques japonais avec furigana
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lisez 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) de 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 985 caractères · 103 écrans
」と、それを取返しの付かぬことに思っているらしい。
「はゝゝゝ。面白いことを言うねえ。もし尋常師範ならば、成程国で卒業して、東京に出てから、ぐれるということもあるかも知れぬが、今二十九で、五年も前からだというから、年を積っても可笑しい。師範学校じゃなかろう。……お前の言うことは何うも分らない。……けれど、まあ其様な根掘り葉掘り聞く必要はないわねえ。……で、一昨日は何うして此処に来ていることが分ったの?」
「下谷に知った家があって、其処から一昨日は電話が掛かって、一寸私に来てくれと言うから、何かと思って行くと、其処に吉村が、ちゃんと来ているの。それを見ると、私ははあッと思って本当にぞっとして了った。」
「ふむ。それで何うした?」
「私は黙あッていてやった。そうすると、『何うして黙っている? お前は非道い奴だ。俺を一体何と思っている? 殺して了うぞ。』と、恐ろしい権幕で言うから、『何と思っているッて、あなたこそ私を何と思っている?』と私も強く言ってやった。此方でそう言うと、此度は向から優しく出るの。そうして何卒これまでのようになっていてくれというの。……私は、『厭だ!』