Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lisez 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 119 262 caractères · 243 écrans
「うむ。妻は毎日のように行って、奥さんに読ませて貰っている」
「有難いな、婦人の愛読者があるとは」
と僕は嬉しかった。詰まらないものなら、毎日読みに来る筈はない。
「あの証文はもう済んでいるじゃないか?」
「うむ」
「半月たゝない中に自力で儲けて綺麗に返しているんだから、その辺を書いてくれゝば宜いのに、損をしたところばかり書くのは何か意味があるんだろう?」
「何があるものか? あれは一例として挙げた丈けさ」
「なんの一例だい?」
「仲が好くて扶け合うという一例さ」
「僕だって君の証文に判を捺したことが幾度もある。恩に着せるんじゃないけれど、相身互ってものだろう?」
「そこを書いたんだよ」
「しかし僕が初めて君に頼んだように書いてあるらしい」
「ハッハヽヽ」
「どうも筆の立つ奴は性が悪い。自分ばかり善い子になる」
と菊太郎君も兎に角僕の文才を認めている。
「まあ/\、そんなことは何うでも宜い」
「宜くないよ」
「以来気をつける」
「頼むよ、本当に」
「うむ。ところで奥さんの印象は何んな風だったい? 面白いと言っていたかい?」
と僕はその辺が突き止めたかった。読者の反響だ。雑誌社へ掛け合う時の参考になる。