Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lisez 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 119 262 caractères · 243 écrans
「何だい?」
「覚えが好いと言って褒められるものだから、何でも覚えているような顔をするのよ。でも、そんな嘘を言ったって通りませんわ」
「本当に覚えているんだよ」
「覚えてなんかいませんわ」
「喧嘩をしちゃ駄目よ」
と母親が制した。錦子姉さんは僕と競争の積りだった。これは偶もって、僕の頭が年以上だったという事実の証明になる。
「証拠を見せようか?」
「見せて御覧なさい」
「この間、遠足の時、夜明けに起きたら、東の空が紅かったから感心した」
「当り前よ、そんなこと」
「雲が五色の色をしていて、普段と違うものだから、何だか初めてこの世の中へ生れて来たような心持がした」
「生意気なことを言うのね」
「それで僕は矢っ張り朝生れたんだと思ったんだ。然う思うのは覚えているからだろう? 覚えがなければ、思い出せない。何うだい? 参ったろう?」
「参りませんよ」
「一寸こんなものだ」
「どんなもの? 知らなければ教えて上げるわ。嘘は泥棒の初まりよ」
「錦子もお黙り。日出男や、お前も姉さんを馬鹿にしちゃいけませんよ」
と母親は二人を押し静めて、
「日出男や、それは、お前、お前の名前が日出男だからよ。