Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lisez 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 127 035 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

その時、遙か北の方から、大砲の音が聞こえて来た。

一同は驚いて耳を澄ました。

するとまた一発聞こえて来た。

にわかにホーキン氏は奮い立った。

「ドームへ!」

と一声号令を下すと、元来た方へ一散に、先頭に立って走り出した。

ドームの露営地まで来て見ると、別に変わったこともない。天幕もそのまま立っている。捜索隊も帰って来ている。北へ向かった一隊だけがまだ帰っていなかった。

ものの半時間も経った頃その一隊も帰って来た。

そうして彼らは云うのであった。

「異形の軍船が五隻揃って湾を静かに上って行きました」と。

「大砲の音は?」

とホーキン氏が訊いた。

「やはり異形のその軍船から打ち出したものでございます」

「どこへ向かって打ったのか?」

「島へ向かって打ちました」

「チブロン島へ向かってか?」

「はい、さようでございます」

「ふうむ」

とホーキン氏は考え込んだ。解らないのが当然である。日本という東洋の国の紋太夫という海賊が船隊を率い大海を越え、こんな所へやって来ようとは、誰しも夢にも思い付くまい。

さて、それにしてもジョン少年ははたして土人に喰われたであろうか?

五