Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんちしんじゅう

南地心中

泉 鏡花

Lisez 南地心中 (なんちしんじゅう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 205 caractères · 79 écrans

Aozora Bunko

島、海、沢、藪をかけた集り勢、これほどの数が込合ったら、月には波立ち、暗夜には潜んで、ひそひそと身の上話がはじまろう。

故郷なる、何を見るやら、向は違っても一つ一つ、首を据えて目をる。が、人も、もの言わず、活ものがこれだけ居て余りの静かさ。どれかが幽に、えへん、と咳払をしそうで寂しい。

一頭、ぬっと、ざらざらな首を伸ばして、長く反って、汀を仰いだのがあった。心は、初阪等二人と斉しく、絹糸の虹を視めたに違いない。

「気味の悪いもんですね、よく見るといかにも頭つきが似ていますぜ。」

男衆は両手を池の上へ出しながら、橋の欄干に凭れて低声で云う。あえて忍音には及ばぬ事を。けれども、……ここで云うのは、直に話すほど、間近な人に皆聞える。

「まったく、魚じゃ鯔の面色が瓜二つだよ。」

その何に似ているかは言わずとも知れよう。

「ああああ、板の下から潜出して、一つ水の中から顕れたのがあります。大分大きゅうがすせ。」

成程、たらたらと漆のような腹を正的に、甲に濡色の薄紅をさしたのが、仰向けに鰓を此方へ、むっくりとして、そして頭の尖に黄色く輪取った、その目が凸にくるりと見えて、鱗のざらめく蒼味がかった手を、ト板の縁へ突張って、水から半分ぬい、と出た。