Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
らんとうばのてんにょ
卵塔場の天女
泉 鏡花
Lisez 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 251 caractères · 94 écrans
まくりや、米の粉は心得たろうが、しらしら明でも夜中でも酒精で牛乳を暖めて、嬰児の口へ護謨の管で含ませようという世の中じゃあなかった。何しろ横に転がして使う壜なぞ見た事もないんだからね。……可かい。それに活計むきに余裕があるとなれば、またどうにもなる。いま、きみは結構な町の畳からと言ったけれど、母親の寝ていた奥の四畳は破障子の穴だらけだ。しかも雪の中の十二月だ、情ない事には熱くて口の渇く母親に、小さく堅めて雪を口へ入れたんだけれど、降たての雪はばさばさして歯に軋むばかりで、呼吸を湿らせるほどの雫にならない。氷がないんだよ。甘露とも法雨とも、雪の雫が生命の露だって、お母さんが、頂戴々々というもんだから、若い可愛い嫁の、しかも東京で育ったのが、暗い国へ来て、さぞ、どんなにか情なかろうと最惜がって、祖母さんがね、大屋根の雪は辷る、それは危いもんだから、母親の寝ていた下屋の屋根を這って、真中は積って高い、廂の処まで這って出で、上の雪を掻いて、下の氷柱は毒だし、板に附着いたのは汚し、中の八分めぐらいな雪の、六方石のように氷っているのを掻いて取って、病人に含ませるんだが、部屋の中はさすがに鉄瓶の湯気や炬燵のぬくもりで溶けるだろう。