Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lisez 反抗 (はんこう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 121 caractères · 282 écrans
外へ出る時には、たとい和服の時にでも、学校の帽子よりその多少子供子供した而も高慢ちきな毛糸帽を、周平は好きだったのである。隆吉にはそれがよく似合った。
「叔母さん、行ってきますよ、井上さんと。」
「ええ。」
と答えて、保子がじろりと見上げたのを、周平は慌てて押被せるように云った。
「実地教育なんです。」
周平は保子の眼付を見ないで、その口元の微笑みだけを眼に止めて、先に立って外に出た。
そして実際彼が隆吉を連れて行くのは、博物館や動物園や植物園や、淋しい神社の境内などへであった。一度美術展覧会へ行ったこともあるが、隆吉が変に執拗な眼付で肖像画をばかり探し求めてるのを見て、周平は不気味な不安を感じた。それから展覧会へはもうはいらなかった。もっと呑気な場所が好ましかった。博物館にはいると、門内の庭園を長い間ぶらついた。動物園では、水にもぐってる河馬が時々水面にのっそり顔を出すのを、何度も待ち受けて佇んだり、昼寝をしてる獅子が身を動かすのを、ベンチに腰掛けて長い間待っていたりした。が殊に、植物園が一番静かでよかった。
西に傾いた弱々しい日脚の、僅かな暖かみを肩先に惜んで、ゆっくり坂を上ってゆくと、左手に、粛條たる平地が一面に日の光りを受けていた。