Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lisez 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) de 三好 十郎 (みよしじゅうろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 257 544 caractères · 508 écrans

Aozora Bunko

何しろ、出来る。

仙太 ご冗談を。じゃ、ええと、ご大切のお腰の物よごしまして相済みません。お返し申します。へい、何ともはやありがとうごぜえました。(刀を手拭でザッと拭き柄をも拭いて鞘に納めようとするが、右手の指がこわばってしまい、柄にねばりついて離れぬので驚いて振ったり、ひねったりする)おお、こいつあ!

加多 アハハハ、拙者のは少し重い。手に合わぬ刀を使うと、よくある奴だ。どれ。(と仙太の右傍へ行き、ウムと言って肱の辺をタッと一つ叩く。刀が仙太の手から離れる)

仙太 (落ちそうになった刀を受けて鞘に納め)では。恐ろしく結構な代物で。お蔭で助かりました。お礼を申し上げます。(と加多を初めてよく見詰めて、少しびっくりしたようである)

加多 切れるか?

仙太 切れるにも何にも、こんな立派なドスを掴んだのあ初めてで。あっしのなざあ、何しろ、ひん曲ったのにはびっくらしました。(身体を拭いたり寺箱を包んでいた着物を着たりしながら)

加多 どうだ、面白かったろう、今井君。

今井 え? ええ。初めてです。実に……(まだ昂奮が納まらず、ジロジロ仙太を見詰めている)

加多 あれだけの気合は士にもチョットない。