Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふるきミニエチュア
古き小画
宮本 百合子
Lisez 古き小画 (ふるきミニエチュア) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 70 298 caractères · 140 écrans
父上が出て来られる。この機会を、先人の知らなかった方法で利用しよう。自分は、その人をルスタムと確め、いつかの頸飾りを見せさえすればよい。恐ろしい戦場は、忽ち、歓呼の声に満ちた、親子の対面の場所となるのだ」
スーラーブの目前の薄暗がりの中には、その場の光景が、明るく、活々と一つの小さい絵のように浮み上った。思いがけない頸飾りを手にとり、愕き、歓び、言葉を失って、自分を見るだろう父。その頭を被う兜の形から、瞳の色まで、ついそこに見えているようだ。自分は何として、その悦び、感謝を表すか。その時こそ、命は父のものだ。力を合わせ、アフラシャブを逆襲するか、或は王に価しないカーウスをイランから追うか、父の一言に従おう。彼としては、恥なき息子として、父ルスタムに受け入れられるだけでもう充分の歓びなのであった。
十八
感動? やや空想的すぎる火花が納まると、スーラーブは、一層頭を引きしめ、心を据えて、種々、重大な実際問題を考究し始めた。事実、幾千かの人間を動かし、小さくてもサアンガン一領土を賭してかかると思えば容易でない。然し、計画は、充分肥立って孵(かえ)った梟の子のように、夜の間にどんどん育った。