Classiques japonais avec furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lisez 古事記物語 (こじきものがたり) de 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 723 caractères · 191 écrans
そして、そのべとべとに腐ったからだじゅうには、うじがうようよとたかっておりました。それから、頭と、胸と、お腹と、両ももと、両手両足のところには、そのけがれから生まれた雷神が一人ずつ、すべてで八人で、怖ろしい顔をしてうずくまっておりました。
伊弉諾神は、そのありさまをご覧になると、びっくりなすって、怖ろしさのあまりに、急いで遁げ出しておしまいになりました。
女神はむっくりと起きあがって、
「おや、あれほどお止め申しておいたのに、とうとう私のこの姿をご覧になりましたね。まあ、なんという憎いお方でしょう。人にひどい恥をおかかせになった。ああ、くやしい」と、それはそれはひどくお怒りになって、さっそく女の悪鬼たちを呼んで、
「さあ、早く、あの神をつかまえておいで」と歯がみをしながらお言いつけになりました。
女の悪鬼たちは、
「おのれ、待て」と言いながら、どんどん追っかけて行きました。
伊弉諾神は、その鬼どもにつかまってはたいへんだとおぼしめして、走りながら髪の飾りにさしてある黒いかつらの葉を抜き取っては、どんどんうしろへお投げつけになりました。
そうすると、見る見るうちに、そのかつらの葉の落ちたところへ、ぶどうの実がふさふさとなりました。