Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 220 431 caractères · 428 écrans
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しかし、八丁堀へ引き揚げてしまうと、右門は今までのむだぼねに対する落胆と疲労とがいちじに発したものか、時刻はちょうどお昼どきだというのに、昼食をとろうともしないで、ぐったりそこにうち倒れてしまいました。伝六のそれにならったのはもとよりのことでしたが、するとまもなく、うるさいことには、表でしきりとどなる声がありました。
「もし、どなたもおりませんか! わっちゃ急ぎの使いで来た者ですがね、この家ゃあき家ですか!」
「べらぼうめ! あき家じゃねえや、なに寝ぼけたことぬかすんでえ」
しかたがないので、伝六がぶりぶりしながら取り次ぎに出向きましたが、帰ってくると黙って右門に一本の手紙をさしつけました。
「うるせいや、きさま読め!」
「じゃ、封を切りますぜ」
寝そべったままで右門がうけとろうともしなかったものでしたから、代わって伝六が読みあげました。
「ええと、前略、先刻は遠路のところをわざわざご苦労さまにそろ。その節ご検死くだされそうらえども、埋葬ご許可のおことば承り漏れそうろうあいだ、使いの者をもっておん伺い申し上げそろ。なにぶん、いまだ夏場のことにそうらえば、仏の始末なぞも火急に取り行ないたく、ご許可くださらば今夕にも急々に式葬つかまつりたくそうろうあいだ、右おん許し願いたく、貴意伺い上げそろ。