Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 220 431 caractères · 428 écrans
そして、自分の手あぶりを半分そちらへ回してやると、赤くかじかんでいる少年僧の豆みたいにちっちゃな両手を、上下から暖めるように持ち添えてやりながら、やさしく尋ねました。
「お名まえはなんといいますな」
「モクザンと申します」
「モクザン……? モクとはどのように書きますな?」
「黙った山と書きます」
「ああ、なるほど、その黙山でありましたか。なかなかよいお名まえでありますな。生まれたお国は?」
「天竺だと申しました」
「なに、天竺……? 天竺と申せば唐の向こうの国じゃが、どなたにそのような知恵をつけられました」
「うちのお師匠さまが申されました。仏の道に仕える者は、みんな如来さまと同じ国に生まれた者じゃとおっしゃいましたので、おじさんとても万一わたくしのお弟子になるようなことがござりますれば、やはり天竺の生まれになります」
「ははあ、なるほどな、なかなか利発なことをいいますな。きけばお兄いさまがあったそうじゃが、おいくつでありました」
「十二でござりました」
「ほう。では、そなたのようにかわいかったでありましょうな」
「はい、みなさまが源空寺の豆兄弟、豆兄弟とおっしゃいまして、ときどきないしょに、くりのきんとんなぞをくださりました」