Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 221 941 caractères · 435 écrans
「えじゃねえ、覆面をはいでみろ!」
「でもだ、だ、だいじょうぶですか」
「いざといや、草香流がものをいわあ。早くはいでみろ!」
おそるおそる伝六が近よって、こわごわ覆面をはいでいたようでしたが、と――果然、黒布の下から、妖々として現われ出たものは、まだ二十六、七歳のあだめかしい、根下がりいちょうに結った青白い女の顔でしたから、ふたりが等しく意外な面持ちに打たれているとき、突然でありました。ぱっちりと妖女がまなこをあけて、夢からさめでもしたかのごとく、きょときょとあたりを見まわしていたようでしたが、そこに右門主従のいたのを見ると、ぎょッとしたように起き上がりながら、あわててすそを直して、不意にいいました。
「ま! では、あの、またあたしは、だいそれたまねをしたんでござんしょうか! 指を切りに出かけたんでござんしょうか!」
いうと、恐ろしいものをでも見るかのように、自身の身のまわりをうち調べていましたが、ぐっしょり着物の水びたしになっているのを発見すると、
「どうしましょう! どうしましょう! また知らずに夢にうなされて恐ろしいまねをしたとみえます。どうしたらいいでござんしょう! どうやったら、この病が直るんでござんしょう!」