Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 105 caractères · 337 écrans
やじうまじゃ乗り手もありゃしねえや、べらぼうめ。――ね、ちょいと、これからいったいどうするんですかい。長年苦労をしただんなとあっしの仲なんだからね、いやみなこたアいいたくねえが、いまさら指をくわえていたって始まらねえんだからね、お人よしの直るお灸でもすえに行ったほうが賢いですよ」
「…………」
「え! だんな! 返事をしなさいよ、返事を! これこれかくかくで、今度だけはあやまった。ついおまえのまねをして、おしゃべりしたのがわるかった、以後気をつけるからかんべんしろ、とすなおにおっしゃりゃ、あっしだってがみがみいやしねえんだからね。ぼんやりしていねえで、なんとかおいいなさいよ」
しかし、声はない。
名人の頭は冷たくさえて、この怪奇な事件のことでいっぱいなのです。
父親にも疑いがある。
ことに、七百両という女房の大金を持ち出して、ゆうべひと晩どこかをうろうろしていたということが、大きな嫌疑の種でした。
子どもたちにも疑いがある。
まま子だったということが、だいいちよくないのです。そのうえにつめ跡がまたそろいもそろってあのとおり子どものものであってみれば、ますます嫌疑が濃くなるばかりでした。