Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans

Aozora Bunko

「おやまたかい。また惚気かい」

「どれ、そろそろ帰ろうかな、お品の顔でも見に帰るか」

「変な野郎だ。どう考えても変だ」

観世銀之丞と丑松とはこんな塩梅に親しくなった。

「銀之丞さま、銀之丞さま!」

お品が往来で呼んでいた。

「オイ何んだい、お品さん」

「出てごらんなさいよ、通りますよ」

そこで銀之丞は離れ座敷から、往来の方へ出て行った。

お品や、お品の両親や、近所の人達が道側に立って、南の方を眺めていた。

とそっちから行列が、だんだんこっちへ近寄って来た。馬が五頭駕籠が十挺、それから小荷駄を背に負った、十数人の人夫達で、外ならぬ「別荘」の家族連であった。今移転して来たのであろう。

「ねえ、随分大勢じゃないか」「そうさね、随分大勢だね」「荷物だって沢山じゃないか」「そうさ随分沢山だなあ」「どんな人達だか見たいものだね」「お生憎様、駕籠が閉じている」「これでマア別荘も賑やかになるね」「化物屋敷でなくなるわけさ」「それにしても妙だったね。十年このかたあの別荘には主人って者がなかったんだからね」「ところが主人が来るとなると、この通り大仰だ」「きっと主人はお金持ちで、あっちにもこっちにも別荘があるので、こんな辺鄙な別荘なんか、今まで忘れていたのかもしれない」