Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいくんただゆき
名君忠之
夢野 久作
Lisez 名君忠之 (めいくんただゆき) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 683 caractères · 32 écrans
「今の塙代与九郎は隠居で御座ったの」
と尾藤内記は突然に話題を改めた。
「さようさよう。通町の西村家から養子に参って只今隠居しておりまするが、伜の与十郎夫婦は、いずれも早世致して、只今は取って十三か四に相成る孫の与一が家督致しておりまする。采配は申す迄もなく祖父の与九郎が握っておりましょうが、孫の与一も小柄では御座るがナカナカの発明で、四書五経の素読が八歳の時に相済み、大坪流の馬術、揚真流の居合なんど、免許同然の美事なもの……祖父の与九郎が大自慢という取沙汰で御座りまする」
「ウーム。惜しい事で御座るのう。その与九郎の里方、西村家の者で、与九郎の不行跡を諫める者は居りませぬかのう」
「西村家は大組千二百石で御座るが、一家揃うての好人物でのう。手はよく書くので評判じゃが」
「ハハハ。武士に文字は要らぬもので御座るのう。このような場合……」
「その事で御座る。しかし与九郎が不行跡を改めましたならば、助ける御工夫が御座りまするかの。大目付殿に……」
「さよう。与九郎が妾どもを逐い出して、見違えるほど謹しんだならば、今一度、御前体を取做すよすがになるかも知れぬが……しかし殿の御景色がこう早急ではのう」