Classiques japonais avec furigana
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みかくのびとげいじゅつのび
味覚の美と芸術の美
北大路 魯山人
Lisez 味覚の美と芸術の美 (みかくのびとげいじゅつのび) de 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 035 caractères · 11 écrans
しかるに、少しく書が分って来ると、自然と日本人の書に帰って来る。
中国人の書は、形態はよいが内容において欠けている。言わば、役者の殿様が衣冠束帯をつけたようなもので、なるほど、見てくれは殿様らしく立派だが、所詮、役者の殿様であって、本物ではない。すなわち、内容がないのである。風采容貌だけだ。これは陶器についても言える。中国で出来た古染付などというものは、時代の反映となって、中国のものとしては、なかなか秀れたものである。けれども、現在このよい陶器を生かし得るものは、中国人ではなく、日本人である。また、日本に陶器が移ってからは、単なる陶工の造りものであったに過ぎないものが、立派な芸術と化して創作されるに至っているのを見ても分る。
翻って、料理を見るならば、その差は一層明らかに看取される。まず日本は、第一に料理の材料たる魚類でも、野菜でも、肉でも、あらゆるものが、比較にならないほど立ち優っている。料理の技においても、私から見て、中国人に学ぶべきなにものもなしと言ってよい。
絵でもそうである。印刻においてもそうである。だが、これはひとり中国に対して言えるばかりでなく、広く欧米諸国に対しても同様のことが言えるのである。