Classiques japonais avec furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lisez 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 000 caractères · 111 écrans
そして、すこし冷えるようだね」
三十人ばかりのアメリカ陸軍の将兵が、スチームのむんむんする部屋で、トランプにうち興じているのであった。
彼等は、籠の鳥にひとしかった。いや籠の鳥なら、籠の外に陽がさしているのも見えるし、猫が窓のところを通るのも見えることがあった。しかし、この無名突撃隊の隊員たちには、船内をぶちぬいた教室以外には、少しも外の様子が見えないようになっていたのであった。船腹に、窓がついていたけれど、この窓さえが、外から、かたく眼ばりをされてあった。まるで、重大犯人を護送していくようなものものしさがあった。
ピート一等兵は、この部隊の人気者だった。彼は、一番年少の十九歳であったし、そのうえ、彼はなかなか我慢づよく、そしてふだんは黙り屋であったけれど、どうかすると、鼻をぶりぶりと、ラッパのようにならして、軍歌や流行唄などをふいてみせた。出港以来、一番たくさんのページをつかって、こくめいに日記をつけているのも、このピート一等兵であった。
「ねえ、中尉どの。もういいころじゃありませんか。いってくださいよ」
低いこえで、中尉の袖をひいたのは、パイ軍曹だった。