Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちていせんしゃのかいじん

地底戦車の怪人

海野 十三

Lisez 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 000 caractères · 111 écrans

Aozora Bunko

コーヒーのコップは、ようやく、窓の間から沖島の手にわたされた。

「やあ、どうも、すまん」

「わしとお前との仲だ。そう、いちいち礼をいうには、あたらない。さあ、これだ。これをとれ」

コーヒーだけかと思っていたら、ピート一等兵は、毛皮の外套の下から、ビフテキを紙につつんだやつを、すばやく沖島に手渡した。

「すまん」

「こら、なにもいうな。――ほら!」

「えっ」

酒の壜が一本。

沖島の眼が、涙にうるんだ。ピート一等兵のこのおもいがけない友情が、たいへんうれしかった。

酒壜を、うけとろうとしているとき、そこへとびこんできたのはパイ軍曹であった。

「おい、なにをしとるかッ!」

軍曹は、大喝一声、窓のところへ、手をつっこんで、酒壜をおさえた。

沖島と軍曹とが、一本の壜をつかんで、ひっぱりっこである。

「こら、放せ。こんなものを、やっちゃ、いかん。放さんか、うーん」

沖島は、だまっていた。そして壜を、ぐいぐい手もとにひっぱった。

「あっ、うーん」

パイ軍曹は、汗をかいている。沖島は、平気な顔で、その壜を、もぎとった。大力無双の沖島であった。

「いや、どうもありがとう」

復仇