Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆめどのさつじんじけん
夢殿殺人事件
小栗 虫太郎
Lisez 夢殿殺人事件 (ゆめどのさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 755 caractères · 55 écrans
「宝珠は消えたが、まだ孔雀は空にいる――と斯う仰言るのでしたが、それから間もなく、二階で軽いものが飛び散るような音が始まりましたが、それが止みますと、今度はまた笙が鳴り出して――いいえ、無論それには、息を入れる所謂間が御座いましたのですわ。所が、その音は網扉が開くと同時に、パタリと止んでしまったのです。もう、これ以上、お耳に入れる事は御座いませんが」
「有難う。所で、推摩居士の屍体を御覧になりましたか?」と法水は、突然異様な質問を発した。
「ハア、先刻寂蓮さんと一所に……。それで、すっかり疲れてしまいましたのですが」
「すると貴女は、推摩居士の行衣の袖に、何を御覧になりましたね」
「サア一向に……。私、そんな事はてんで存じません」と普光尼は、いきなり突慳貪に云い放って、ふと首を向け変え夜具の襟に埋めてしまった。
「二本の伝声管か……」廊下に出ると、法水は意味あり気な口吻を洩らしたが、側の室が眼に入ると検事に向って、「どうだね支倉君、ここにある天平椅子にかけて、残りの訊問をする事にしようじゃないか」
最初に呼んだ寂蓮尼は、まさにゴッツオリの女だった。まだ二十六、七だろうけれども、見ていると透通ってでも行きそうな、何んとなく人間的でない、崇高な非現世的なものが包んでいるように思われた。