Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Lisez 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 606 caractères · 97 écrans

Aozora Bunko

こう云いながら「爺つあん」は布団の上へ起き上った。そうしてつつましく膝をついたお錦の顔をじっと見た。

と、みるみる「爺つあん」の眼から大粒の涙が零れ出た。非常に感動したらしい。

「おかしな爺さんだよ、どうしたんだろう?」

お錦はひどく吃驚した。

勿論彼女には見覚えはない。初めて会った老人である。

「どうして涙なんか零すんだろう? 妾をどう思っているのだろう? 気味の悪い爺さんだよ」

こう思わざるを得なかった。

「トン公」やがて「爺つあん」は云って「ちょっとこの場を外してくれ。ナーニ大丈夫だ、心配しなくてもいい。ただちょっと話すだけだ」

「「爺つあん」のことだ、ああいいとも」

トン公は云いすてて出て行った。

後を見送った「爺つあん」は、その眼を返すとお錦の顔を、またもじっと見守ったが、

「おお紫錦、大きくなったなあ」

不意に優しくこう云った。いかにも親し気な調子であり、慈愛に充ちた調子であった。

お錦にとっては意外であった。何の理由で、何の権利で、紫錦などと呼び捨てにするのだろう? で彼女は不快そうに顔をそむけて黙っていた。

「それに、ほんとに、立派になったなあ」