Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 272 caractères · 313 écrans

Aozora Bunko

そこで、七兵衛がいうには、自分の盗人ぶりの質の良いというのは、盗んで人を泣かすような金は盗まず、盗んだ金を自分の道楽三昧には使わず……ことに自分は盗みをするそのことに趣味を感じているのだから、盗んだあとの金銀財宝そのものには、あまり執着を感じていない。

たとえば、ここにこうして古金銀から、今時の贋金まで一通り盗み並べてみたが、これもホンの見本調べをやってみただけのもので、もうそれだけの知識を備えたから、綺麗さっぱりとあなたに差上げてしまっても惜しいとは思わない――つまり、盗むことの興味が自分の生命で、盗み出した財物は、楽しみをした滓だから何の惜気もない――といって神尾主膳を煙に捲きました。

しかし、また七兵衛は真顔になって、自分とても、ほかに何か相当の天分と、仕事をもって生れて来たのだろう、幼少の教育がよくて、己れの天分を順当に発達さえさせてくれたら、あながち盗人にならずとも、他に出世の道があったに相違ないという述懐を漏らします。

「そりゃそうだ、盗人をするだけの才能と、苦心を、他に利用すれば立派なものになる」

と神尾もまじめに同情しました。

しかし、今となっては仕方がない。