Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 272 caractères · 313 écrans

Aozora Bunko

喧々囂々たるうちに、誰にもわからないのは、道庵先生なるものの了簡方です。いったい、あの先生は強いのか、弱いのか、どういう了簡で裸松の喧嘩を買って出たのか、その了簡のわかったものが一人もありませんでした。ところが、当の道庵先生はいよいよ上機嫌で、

「なあに……わしが手を下すまでのこともねえのさ……弟子に任せておいて、ちょっとあのくらいのものさ。そりゃあそうと、怪我をさせっぱなしもかわいそうだから、ひとつその裸松様というのを見舞って上げずばなるまい」

と言って道庵は、群がる人をかきわけて、倒れている裸松の傍へよって診察をはじめましたから、皆々、いよいよ気の知れない先生だと思いました。

道庵の介抱によって、裸松も正気がつきました。けれど身体が利かず、右の腕は打ち折られて用をなさなくなっていますから、気が立つだけで、仕返しをするの力は絶対にありません。生命に別条はないが、不具にはなるだろうとの診立てで、かえって土地の人が安心しました。

こうして裸松は問屋場へ担ぎ込まれる一方、道庵、米友の二人は、多数の人に囲まれて、胴上げをされんばかりの人気で、玉屋の宿へ送り込まれました。