Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 254 021 caractères · 495 écrans
頭を菊いただきのように、ひら毛を立てて隙をねらう、あの目つき、物ごしを見るがいい。
掛物竿ではっしと打つと、それをかいくぐった定九郎鴉は伊太夫に飛びかかるかと思うと、そうではなく、伊太夫の袖の下をくぐって、飛びかかったのは、古代切に包んだ上代瓦の箱物でありました。その結び目へ鋭い嘴をひっかけると、その包みを啣えて引摺り、ぱっと飛び退きました。
「こいつ」
伊太夫が、またも掛物竿を取り直す隙に、早くも定九郎鴉めは、どこをどう逃げたか、全くこの座敷から姿を消してしまうと、伊太夫がホッと息をつき、
「うーん」
とうなされただけのものです。しかし、暫くすると、本当に眼がさめました。
眼がさめたと思うと、外で鳥のはばたきを聞きましたが、それは烏ではない、鶏であることがよくわかり、同時にその鶏が声高く時をつくるのを聞きました。
鶏が鳴いたな、何番鶏か知らん、こちらは眼がさめたけれども、夢を見すぎたせいか、どうも寝足りないような気がしてならぬ。と、伊太夫が床の中でうつらうつらしていると、裏口で人の声がする。これはまぼろしの人の声ではない、現実生活の声だ。現実生活の声も、旅籠屋商売などは、現実が未明から夜更けまで続く。