Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 254 021 caractères · 495 écrans

Aozora Bunko

その行きがけに鐚をも振り飛ばして、何でもかまわず早く逃げろと言った。

この要領で、加害者側の二人は姿を消してしまったのだが、気の知れないのは斬られた方の被害者です。

理不尽に斬りつけられたのだから、驚くのは当然であり、驚いて一時は前後不覚に逃げ出すのも当然であるが、それも程度問題で、後顧の憂えがなくなってしまいさえすれば、改めて訴えて出るか、身辺の人に、その危急を物語るとか、そうでなければお医者へ駈込むとか、担ぎ込まれるとか、何とかしなければならないのに、こいつがまた全く行方不明でありました。

だから、この騒動は、動揺だけはずいぶん烈しく、いまだに附近の人心は恟々としているのですが――当事者は、加害被害ともに跡かたもなくなっている。騒動は騒動だが、狐につままれたようになっている。

「斬ったのは、身分ありげな侍だ」

「斬られたのは、水戸の百姓だ」

「斬ったやつには、お供が一人ついていた」

「そいつはたぬきのような奴だった」

「斬ったおさむらいは、旗本のおしのびらしい」

「斬られたのは、水戸の百姓」

どちらも根拠のある説ではないが、斬られた方を、水戸の百姓ときめてしまったのがおかしい。