Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 178 374 caractères · 345 écrans

Aozora Bunko

おぞけをふるうという心持。誰ぞ外へ人が来たらしい。

見廻すこの室の内、僅かに八畳の間、周囲の襖は名ある絵師に描かせた花野原。

絵に見る花野原をかきわけて、いまにも人が出そうでならぬ。

これではいけない、多年の平家物語の校合も、せっかくこの六道能化まで来たのに、あとはめちゃめちゃ、ここでブリ返して、こんなに魔がさすようではならない。

老尼は、われと気を鎮めてみたが、魔障わが精進をさまたぐるか、と言って躍起となる意気もないようであります。というのは、この老尼は修行のために、ここに静処を求めたのではなく、狂言綺語の閑居を楽しまんとする人であったからでしょう。様こそ法体にこしらえてはいるが、これも仏道精進のためというよりは、世間体をのがるるには、この様が最も許されやすいという身勝手から出でたもので、要するに趣味の人であって、修道の人でないからでしょう。五十路を越えて、まだこんなに水々しいところが何よりの証拠で、都にあって祇園精舎の鐘の声を聞くよりは、ここに閑居して沙羅双樹の花の色の衰えざるを見ていたい。

そういう未練な仇し心が、この場で、内外から魔の乗ずる隙を与えた、いわば自分の造りおけるわなに、自分がかかっておびえるようなものです。