Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans
黒船――その名が暗示するところは、日本のものではない、日本には海上を走るもので、これだけの存在物は目下あり得ない、と白雲の頭はなんとなく激昂する。
鹿島洋を横断する不敵な怪物!
荒海を征服してわがもの顔に行く、その雄姿を、この大洋の上に見せられると、白雲も、外夷を軽蔑する頭を以て、充分の敵愾心を呼び起されつつも、なおその姿の懸絶に動かされないわけにはゆかない。どう贔屓目に見ようとしても、黒船の雄姿に比ぶる和船は、巨人と侏儒との相違である。いかに軽蔑しようとしても、眼前を圧する輪郭は争われない。
田山白雲は、一種の感激と、いらだたしさを感じて、黒船の姿に見とれ、決闘の場に赴くべく、丘を下らんとした砂丘を下らずして、しばらく立ち尽すのやむを得ざるに至りました。
駒井甚三郎ならば、この徒らな感激と、敵愾と、いらだたしさから超越して、まずこの黒船の型が近代の何式によるかを観察し、次に、その噸数を計量し、次に乗組の人員、その国籍、機関の種類、出立点、行先、速力等を計算推量して、ついにほぼあやまりなく一つの結論に到達するに相達ない。
白雲では、そういう数字と、計算には頭が働き得られない。