Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

これからひとつ、そのもくろみによって、お前と乗になって、一商売をはじめてみようと思うのだが――」

「わしゃ、あんまり商売は上手でねえんでしてなあ」

と与八が謙遜する。与八があんまり商売が上手でないことは、自分が謙遜するまでもなく、東妙和尚がよく呑込んでいるはずだ。東妙和尚とても、あんまり商売に得手であるまいと思われる。どのみち、この二人が片棒ずつかついで、ありつこうという商売は、士族の商売よりもあぶないものかも知れないが、さりとて、和尚は世間を知っている、それに坊主丸儲けということもある、存外、妙腕を揮って、半ぺん坊主の向うを張るつもりかも知れない。そこで、与八が謙遜するのを、東妙和尚が抑えて、

「損をしたって元という商売だから、心配しなさんな」

と慰め、

「うまく行けば坊主丸もうけだ。実は、わしがあの梅の木を伐るのを見て、惜しいと思って意見をしたが、こんな物の道理はなかなか、眼先ばかり見ている当世人にはわからないから、いっそ、こっちが上手を行って、一儲けをして見せてやって、それからのことだ。そこがそれ、小人は利にさとるとかなんとかいって、目の前へ儲けてやって見せてからでないと、お説法を信用しない。