Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lisez 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 268 946 caractères · 520 écrans

Aozora Bunko

たまるまい――あれあれ、鷲の仲間が、あの通り、山々から幾羽も幾羽も飛び出して来ました。あれがみんな加勢するでしょう。あれが寄ってたかって米友さんを突っつくに違いない――ああ、天地いっぱいの鷲、米友さんの姿も、それに包まれて見えなくなった。

星の空はらんかんとして暗い、胆吹山は真黒く、憎らしいほどに落着いている。いつのまにか、大風はやんだのですが、風がやんで、山が澄まし返っているところを見ると、いよいよ胆吹の山というのは、山それ自らが息をする山だというように、お雪ちゃんには感ぜられてなりません。そこからは、地球上のいずれかの低気圧に作用されて起る風とは別に、胆吹自身が持っている呼吸が、夜のある期間には風となってあの通り湧き出すのだ。それが証拠には、山以外の天地はあんなに静かなのに、山自身もまた定期の呼吸というものをやめてしまえば、この通り憎らしいほどの落着きぶり。

だが、山は落着きぶりを示しているが、お雪ちゃんの不安は去らない。

「お雪さん――」

そこへまた耳許に、憎らしいほど落着いた、これは人の声、女の声。眼を上げて見ると、お銀様が枕もとに立っています。