Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lisez 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 242 044 caractères · 477 écrans

Aozora Bunko

「昨日は我々の組の世話になり、今日はまた西国浪人どもの手先をつとめる卑怯者!」

「卑怯者とは聞捨てがならぬ」

兵馬はムッとして怒りました。その怒りは心頭より発したる怒りではなく、癇癪より出でた怒りでしたけれども、この場合怒ることのできたのは物怪の幸いでした。しかしながら、兵馬の怒るより激しく怒っているのは、山崎譲ではなく、乗物を守護して来た数名の覆面のさむらいたちです。

さいぜんからの事の行きがかりを、彼等は焦れきって注視している。遽かに乗物の鼻を抑えたことさえあるに、まだ小二才の身分で、山崎譲に向って、ちっとも譲らぬ談判ぶりが、面憎くてたまらないのでありました。それをまた、かなりの緩慢な態度で応対している山崎の振舞を、はがゆく思っておりました。問答は無益、一蹴して血煙を立てて行けば差支えないものを、なぜ山崎が一目置いた応対ぶりをしているのだろうと、それが悶かしくて堪らなかったから、この場合、火蓋を切ろうとするのを山崎が抑えました。

「まあ、待ち給え、諸君」

「山崎氏、緩慢至極で見ていられぬ」

「待ち給え、これは僕の旧友で、宇津木兵馬……」

そこで改めて兵馬の方へ向き直り、