Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
Lisez 太平洋魔城 (たいへいようまじょう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 147 caractères · 187 écrans
「さあ、ケレンコさん。これで胴中をゆわえて、僕と一しょに早くきて下さい」
「ちょ、ちょっと待て。わ、わがはいはこまる。誰か外の艇員をつれてゆけ」
ケレンコは一歩後ずさりをした。
「何をいっているのだ、ケレンコ! ほんとに命が大事だと思う者がゆかなければ、この艇をすくうことはできやしないよ。艇長たちは、暴風雨相手に操縦することだけで一ぱいなんだ。これはどうしても、君と僕の二人がやるべき仕事のようだね」
「うーむ」とケレンコはうなった。そして後をふりむき、
「おいリーロフ。君はわがはいよりも、はるかに技術者で、力がある。君がゆけ」
すると、さっきから二人のおし問答に、耳をかたむけていた大男のリーロフは、何を思ったか、おおきくうなずくと、
「よし、じゃ、おれがゆこう。ケレンコ、こっちの艇員どもは、君にあずけたよ」
といって、彼はピストルをポケットにしまいこむと、太刀川青年に見ならって、麻綱を胴中にぐるぐるとまきつけた。
大冒険!
このままほうっておけば、艇は墜落するよりほかないのだが、それにしても、諸君、太刀川青年はすこし、やりすぎたのではないだろうか。この暴風雨中に、艇外へ出て、方向舵をなおすなんて、人間わざでできることではない。