Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めおとぜんざい
夫婦善哉
織田 作之助
Lisez 夫婦善哉 (めおとぜんざい) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 643 caractères · 61 écrans
損して得とれや」と言った。そして「ああ、西瓜や、西瓜や、うまい西瓜の大安売りや!」と派手な呼び声を出した。向い側の呼び声もなかなか負けていなかった。蝶子も黙っていられず、「安い西瓜だっせ」と金切り声を出した。それが愛嬌で、客が来た。蝶子は、鞄のような財布を首から吊るして、売り上げを入れたり、釣銭を出したりした。
朝の間、蝶子は廓の中へはいって行き軒ごとに西瓜を売ってまわった。「うまい西瓜だっせ」と言う声が吃驚するほど綺麗なのと、笑う顔が愛嬌があり、しかも気性が粋でさっぱりしているのとがたまらぬと、娼妓達がひいきにしてくれた。「明日も持って来とくなはれや」そんな時柳吉が背にのせて行くと、「姐ちゃんは……?」ええ奥さんを持ってはると褒められるのを、ひと事のように聴き流して、柳吉は渋い顔であった。むしろ、むっつりして、これで遊べば滅茶苦茶に羽目を外す男だとは見えなかった。
割合熱心に習ったので、四、五日すると柳吉は西瓜を切る要領など覚えた。種吉はちょうど氏神の祭で例年通りお渡りの人足に雇われたのを機会に、手を引いた。帰りしな、林檎はよくよくふきんで拭いて艶を出すこと、水密桃には手を触れぬこと、果物は埃をきらうゆえ始終掃塵をかけることなど念押して行った。