Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 545 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

「――――」

「これを試みる人は、枕の真ん中を横に貫く銀の棒を抜いて火に温め、人間の手で握れないほどの熱さにして元の通りに差し込み、そのままこれを枕にして眠ると、望むがままの夢――栄耀、歓楽、思う通りの夢が見られるということだ。拙者の父が一度試みたというが、あまりの甘美な夢に驚き怖れ、これは子孫を毒するものとして堅く戒めて置いたため、拙者は一度も試みる折は無かった」

「――――」

秋月九十郎の話はあまりにも奇っ怪です。妻木右太之進、驚き呆れて九十郎の顔と美しい枕を見比べるばかりでした。

「この枕を貴公に進呈しようと思うがどうだ。受けて下さるか」

「えッ?」

右太之進はツイ両手を出しました。

「その代り拙者の方にも望みがある」

「その枕の効能に欺りが無かったら、何んなと望みに任せて進ぜよう。金でも、道具でも――」

「いや、そんな物ではない、拙者の望むのは、貴公御自慢の一と腰、妻木家の重代という、彦四郎貞宗の一刀だ」

それは実に驚くべき望みでした。彦四郎貞宗は稀代の名刀で、妻木家の代々は、東照権現からの拝領品として、どんなに大切にして来たことか、妻木右太之進は知り過ぎる程よく知って居りました。