Classiques japonais avec furigana
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おんなだいがくひょうろん
女大学評論・新女大学
福沢 諭吉
Lisez 女大学評論・新女大学 (おんなだいがくひょうろん) de 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 46 995 caractères · 91 écrans
内実を窺えば此野民決して野ならず、品行清潔にして堅固なること金石の如くなる者多きは何ぞや。畢竟するに其気品高尚にして性慾以上に位するが故なりと言わざるを得ず。曾て東京に一士人あり、頗る西洋の文明を悦び、一切万事改進進歩を気取りながら、其実は支那台の西洋鍍金にして、殊に道徳の一段に至りては常に周公孔子を云々して、子女の教訓に小学又は女大学等の主義を唱え、家法最も厳重にして親子相接するにも賓客の如く、曾て行儀を乱りたることなく、一見甚だ美なるに似たれども、気の毒なるは主人公の身持不行儀にして婬行を恣にし、内に妾を飼い外に賤業婦を弄ぶのみか、此男は某地方出身の者にて、郷里に正当の妻を遺し、東京に来りて更らに第二の妻と結婚して、所謂一妻一妾は扨置き、二妻数妾の滅茶苦茶なれば、子供の厳父に於ける、唯その厳重なる命令に恐入り、何事に就ても唯々諾々するのみ、曾て之に心服する者なし。歳月の間に其子供等は小学を勉強して不孝の子となり、女大学を暗誦して婬婦となり、儒教の家庭より禽獣を出したるこそ可笑しけれ。左れば男女交際は外面の儀式よりも正味の気品こそ大切なれ。女子の気品を高尚にして名を穢すことなからしめんとならば、何は扨置き父母の行儀を正くして朝夕子供に好き手本を示すこと第一の肝要なる可し。