Classiques japonais avec furigana
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おんなきしゃのやくわり
女記者の役割
野村 胡堂
Lisez 女記者の役割 (おんなきしゃのやくわり) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 039 caractères · 32 écrans
女記者園花枝は、矢張り園田氏の令嬢だったのです。自由にあこがれてこの美しい令嬢は、父と、家名とに反いて、文筆労働者の群に投じ、とうとう名を変えて東京新報の女記者になり了せて居たのです。が、本人は素性を秘し隠し、旧弊な家族の者は、家名に恥じて、令嬢の行方とその奇抜な職業をおくびにも漏らさなかったのです。
「花枝、此写真を見ろ。これは、お前を誘惑して、そんな職業へ引摺り込んだ、高城鉄也じゃないか。少しばかり才気があるようだからと思って眼をかけて置くと、何時の間にかお前に悪智慧をつけて、女文士やら女記者やらにしてしまった不都合な男だ。実に怪しからん奴だが、まさか泥棒をするとは思わなかった――」
「お父様、それは余りで御座います。高城さんが何時泥棒をしました」
父親の園田氏に、小雀のように掴まれ乍らも、美しい花枝はあまりの事に必死と抗らいます。
「この金庫から重大な機密書類を盗み出し、謄本を取って、原本を返すところを、紫外光線写真で、此通り撮られたのだ。どうだ、お前の崇拝するこれが高城鉄也の姿だ立派だろう、ウム」
「そんな事は御座いません、それは何んかの間違いです。