Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lisez 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 212 920 caractères · 421 écrans
部屋でやすんでいたおかあさまは、ふとみょうな物音に目をさましました。だれかが、廊下を足音をしのばせて歩いているような物音なのです。
おとうさまのおるす中ですし、奥の書斎には、たいせつな会社の秘密書類がしまってあるのですから、もし泥棒でもはいったのでしたら、たいへんです。おかあさまはこわいのもわすれて、ねまきのまま起きあがって、ソッと廊下へ出てみました。
大部分の電灯は消してしまってあるものですから、廊下の向こうのほうは、まっくらで見通しもききません。でも、その暗やみの中に、何かしら人間らしい黒い影が、ゆっくり動いているのが、かすかに見えるではありませんか。おかあさまは、ギョッとして、今にもさけび声をたてそうになりましたが、もしそんなことをして、賊が手むかってきてはいけないと、のどまで出た声をかみころし、なおもその人影を、じっとすかして見ました。
すると、目がなれるにつれて、暗やみの中にも、少しずつ物の形が見わけられるようになり、あやしい人影も、大きさ、輪かくだけはわかってきました。
「おや、泰ちゃんじゃないかしら。」
いかにも、その怪人物は、十二、三歳の背たけで、うしろ姿が泰二君とそっくりに見えました。