Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つまのこと

妻のこと

江戸川 乱歩

Lisez 妻のこと (つまのこと) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 803 caractères · 8 écrans

Aozora Bunko

着物といえばボロのカーキ服ただ一着、ほかの着物や服は皆質入れし、蒲団まで質屋へ持って行って、借り蒲団をしている状態だった。だから、隆子の持って来た衣類なども、次々と質入れするという始末で、生真面目な彼女は全く驚愕してしまった。それでも里へ帰りはしなかった。なにかしら私の進歩的に見える思想に魅されていたからであろう。これぎりの男でないと信じていたからであろう。

しかし、結婚式は画家の伯父の家で、正式にやった。私は借り着の紋付で、挨拶とも演説ともつかぬことを喋ったものである。支那ソバ屋をやっても、単なるおちぶれとは考えず、何かしら昂然たるものを持っていたにはちがいないのである。

しかし、妻をめとって支那ソバ屋もつづけられないし、前に世話をしてもらった就職先をしくじっているので、敷居が高くてごぶさたになっていた同郷の政治家、川崎克先生のところへ、面をおしぬぐって、再度の就職を頼みに行ったものである。すると川崎先生は別に叱りもせず、東京市社会局へ入れて下さった。だが、私という男は、またしても、その社会局を、半年でしくじってしまったのである。悪事を働いたわけではない。