Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Lisez 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 914 caractères · 22 écrans
跡見の茶会で、不時の客のほうが多いくらいだから、そういういたずらをするには、至極、都合がいいの。……
五時に席入りの合図があって、ご先客から順に、一人ずつ座敷飾を拝見して帰ってくるの。あと五人ばかりで、こちらの番になるというのに、なかなかあらわれない。感づいて、体をかわしたとも思わないけど、席へ入ってしまうと、手筈がみなだめになってしまうんですから、お尻で円座をもじりながらイライラしていると、あと二人というところで、「えろ遅なってしもて」なんて、すました顔でやって来たのはいいんだけど、半礼装に銀狐などという場ちがいではなくて、あたしとおなじ鶸茶の吉野で、すらりとした着付なんだから、さすがのあたしも、あッといったわ。……
まァ、お聞きなさいよ。デッサンはちがうけど、帯はマァベルのゴブランで、帯留は沈香の花鏡の透彫りというのは、いったいどういうことなんでしょう……へんだわ、どころの話ですか。大いにあやしいのよ。そんなうまい偶然なんて、あり得るはずがない。誰かが、あたしの着付を志貴子に知らせてやったんだとしか思えない。ご先客のなかに、そういうすばしっこいひとがいたと、考えられなくもないけど、仮りに、あの場から電話で知らしてやったとしても、わずかの間に、着物から帯留まで、こちらとそっくりおなじものを揃えるなんて