Classiques japonais avec furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Lisez 婦系図 (おんなけいず) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 760 caractères · 343 écrans
釣った奴を籠へ入れて、(小僧これを持って供をしろ。)ッて、一睨睨まれた時は、生れて、はじめて縮んだのさ。
こりゃ成程ちょろッかな(隼)の手でいかねえ。よく顔も見なかったのがこっちの越度で、人品骨柄を見たって知れる――その頃は台湾の属官だったが、今じゃ同一所の税関長、稲坂と云う法学士で、大鵬のような人物、ついて居た三人は下役だね。
後で聞きゃ、ある時も、結婚したての細君を連れて、芳原を冷かして、格子で馴染の女に逢って、
(一所に登楼るぜ。)と手を引いて飛込んで、今夜は情女と遊ぶんだから、お前は次の室で待ってるんだ、と名代へ追いやって、遊女と寝たと云う豪傑さね。
それッきり、細君も妬かないが、旦那も嫉気少しもなし。
いつか三月ばかり台湾を留守にして、若いその細君と女中と書生を残して置くと、どこの婦も同一だ。前から居る下役の媽々ども、いずれ夫人とか、何子とか云う奴等が、女同士、長官の細君の、年紀の若いのを猜んだやつさ。下女に鼻薬を飼って讒言をさせたんだね。その法学士が内へ帰ると、(お帰んなさいまし、さて奥様はひょんな事。)と、書生と情交があるように言いつける。