Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans
お互いのとしになってこんなことを云うのはおかしいがね」と春彦は或るとき暗示するように云った、「たしかグレシャムも云っているが、食事は一と口を百回以上噛まないと、充分に栄養が吸収されないそうだよ」
ばんくんは片方の眉だけ、かすかにぴくりと動かし、ちょろの云った言葉が口からはいって、喉から胃の中へおちついたと思われるころ、ゆっくりおくびをし、一と言ずつ区切って慎重に云った。
「めしはね、あんまり噛むとうまくないんだ、二、三度ぐらい噛んでね、ぐっとのみ込むときに、半搗きぐらいのめし粒が喉をこすっておりるときの、匂いと味がね、たまらないんだ」そして、実際どのくらいたまらないかを表現しようとするかのように、下顎を前方へせり出させ、それからまた云った。「そうでないにしても、そんなに噛むのはいやだな、――くたびれるからね」
土川春彦は事業家だと自負していたし、これまでに無数の事業をもくろんだ。彼自身の言葉を信ずることが誤りでなければ、その内の幾つかの事業は実現し、相当なところまで軌道に乗ったということだ。しかし結局のところ、小資本の企業は大資本にくわれてしまう。