Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans

Aozora Bunko

君はこれと同じ花瓶を見たことがあるね」

「ウウン」

「見たことがないって。どうも君は強情だね。じゃあ、それはあとにしよう。ところで、この花瓶と、君がいつも這入る足芸の壺とどちらが大きいと思う? この花瓶の方が小さいだろう。この中へ這入れるかい。いくら君が芸がうまくっても、まさかこの中へは這入れまいね。どうだね」

と云っても子供が黙り込んでいるので、諸戸は更らに言葉を続けて、

「どうだね、一つやってみないかね。御褒美をつけよう。君がその中へうまく這入れたら、チョコレートの函を一つ上げよう。ここで食べていいんだよ。だが、気の毒だけれど、君には迚も這入れ相もないね」

「這入れらい。きっとそれを呉れるかい」

友之助は、何と云っても子供だから、つい諸戸の術中に陥ってしまった。

彼はいきなり七宝の花瓶に近づくと、その縁に両手をかけてヒョイと花瓶の朝顔形の口の上に飛乗った。そして、先ず片足を先に入れ、残った足は、腰の所で二つに折って、お尻の方から、クネクネと不思議な巧みさで、花瓶の中へ這入って行った。頭が隠れてしまっても、さし上げた両手が、暫く宙にもがいていたが、やがてそれも見えなくなった。