Classiques japonais avec furigana
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うかのちょうじゃものがたり
宇賀長者物語
田中 貢太郎
Lisez 宇賀長者物語 (うかのちょうじゃものがたり) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 427 caractères · 19 écrans
※(ローマ数字5、1-13-25)
切燈台は女の寝室へ移されました。
※(ローマ数字5、1-13-25)
切燈台になった壮い男は、膝に手を置いてじっとしておりました。そこには草色の帷をかけた几帳があって、女はその陰に横になっておりましたが、枕頭に坐っている白い兎のような感じのする壮い男のことが、頭に浮んだり消えたりしておりました。
この時、寝室の外の暗い廊下に修験者が来て立っておりましたが、どうしても内へ入ることができませんでした。修験者は女を恨み恨み帰って往きました。
翌晩になると、女は切燈台の台を持って来て、
「人に知らさないようにすれば、瓦盃は台の上に乗せても好い」と云いました。壮い男は女の云うままに、折おり瓦盃を頭からおろして休んでおりました。修験者は女の寝室へ近づくことができませんでした。
五六日すると、壮い男の懲罰を受ける期が尽きました。女は壮い男に昼の自由を与えて、夜はそのままに切燈台の役を勉めさせました。女の寝室に近づくことができないと見てとった修験者は、昼の隙に女に近づこうとしました。女は下婢や老人の中へ身を置いたり、壮い男を閉じ込めてあった塗籠の中へ隠れたりしました。