Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほうえいふんか
宝永噴火
岡本 かの子
Lisez 宝永噴火 (ほうえいふんか) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 31 505 caractères · 62 écrans
しかし、いくらいかに慧鶴が無情の素振りを示そうとも、彼を待ちつつ、いつまでも心に変りはないことを繰り返し繰り返し誓ってあった。そして、娘は自分の態度を説明するのに女の操というような決定的の文字さえ使っていた。娘はなお、自分の患って居ることを報告して切々情を愬えている。
二週間前なら朋輩たちは、この手紙を素直に慧鶴に渡してうどんか煎餅でも奢らせる工夫をするのが頂上だったろうけれど慧鶴に憎しみを持出した此頃の彼等は、彼等に叛いた同僚に一泡吹かす手段にこの手紙を利用した。彼等は評議一決して手紙を無言で師匠の馬翁の手先に差出し、馬翁の裁断によって慧鶴を苦しめる目的を果そうとした。
馬翁はちょっと意地の悪い笑いを洩らしたが、ひそかに慧鶴を呼び寄せ娘の手紙を示し乍ら「恋女房とさし向いで、呉服を商うのもまた風雅ではないか」としきりに彼に還俗をすすめた。けれども慧鶴は承知しなかった。
それから間もなく国元から使が来て、彼の母親の死を知らせた。この母は慧鶴が出家することに力を添え、僧になって後も学費など気をつけて送って呉れていた。この母親の死に遇うことは慧鶴にとってはかなり打撃である筈だが、自分の求めるものに一心凝っている彼は今、さしあたり自分の力ではどうしようもないという諦らめがあった。