Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かれい
家霊
岡本 かの子
Lisez 家霊 (かれい) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 395 caractères · 19 écrans
この身体のしんを使う仕事には始終、補いのつく食いものを摂らねば業が続かん。そのほかにも、うらぶれて、この裏長屋に住み付いてから二十年あまり、鰥夫暮しのどんな佗しいときでも、苦しいときでも、柳の葉に尾鰭の生えたようなあの小魚は、妙にわしに食いもの以上の馴染になってしまった」
老人は掻き口説くようにいろいろのことを前後なく喋り出した。
人に嫉まれ、蔑まれて、心が魔王のように猛り立つときでも、あの小魚を口に含んで、前歯でぽきりぽきりと、頭から骨ごとに少しずつ噛み潰して行くと、恨みはそこへ移って、どこともなくやさしい涙が湧いて来ることも言った。
「食われる小魚も可哀そうになれば、食うわしも可哀そうだ。誰も彼もいじらしい。ただ、それだけだ。女房はたいして欲しくない。だが、いたいけなものは欲しい。いたいけなものが欲しいときもあの小魚の姿を見ると、どうやら切ない心も止まる」
老人は遂に懐からタオルのハンケチを取出して鼻を啜った。「娘のあなたを前にしてこんなことを言うのは宛てつけがましくはあるが」と前置きして「こちらのおかみさんは物の判った方でした。以前にもわしが勘定の滞りに気を詰らせ、おずおず夜、遅く、このようにして度び度び言い訳に来ました。